2008-10-14(Tue)
いのちの詩,光のことば
古今東西の詩集から,歌詞から,あるいは小説から… こころに響くことばたちを美しい写真とともに集めました. ひとつひとつがあなたへのメッセージとなりますように☆ Copyright © 2007-2008 Luminare&Luminas, All Rights Reserved.
2007-09-30(Sun)
呼びかける声
2007-09-29(Sat)
ひとつぶの砂に世界を

ひとつぶの砂に 世界を
一輪の野の花に 天国を みる
無限は きみの掌(て)のなかに
そして 永遠は このひとときのなかに
ウィリアム・ブレイク
『無心のまえぶれ』
訳詩 ©2007Luminas
To see a World in a Gran of Sand
And a Heaven in a Wild Flower,
Hold Infinity in the palm of your hand
And Eternity in an hour.
William Brake
"Auguries of Innocence"
永遠をみいだすのは ほんとうは いともたやすいことなのです
けれども それが じつはいちばん むずかしいのです☆
2007-09-28(Fri)
心の扉

心には たくさんの扉があります
わたしにできるのは ただノックしてみることだけ
<どうぞ>と やさしく迎え入れてもらえないかと
じっと耳をそばだてて 待つだけです
こばまれても がっかりはしません
なぜって
はるかな至高の存在に見守られているということが
わたしには大いなる糧(かて)だからです
エミリイ・ディキンソン
訳詩 ©2007Luminas
The Heart has many Doors−
I can but knock−
For any sweet "Come in"
Impelled to hark−
Not suddened by repulse,
Repast to me
That somewhere, there exists,
Supremacy−
Emily Dickinson
心には その存在すら気づかない隠し扉がたくさんあります
開かずの部屋で何が待ち受けているとしても…
ときには 扉を閉ざしたまま 入れてくれようとしないとしても…
それでもやはり ひとつひとつ丹念にノックしてみる価値はあります
ほどけないままの古い怒りの塊から発する瘴気(しょうき)や…
古い致命傷から流れ出る血膿(ちうみ)や…
そんなものが隠れているとしたら
家は日々ひそかに傷んで(いたんで)いくしかありません
根気よいノックの果て
永く閉ざされていた部屋の扉がひらき ブラインドが上がるとき
室内には 陽の光が射しこみ 風が吹きとおり
白日のもとで 部屋はあらたな息吹をとりもどすでしょう☆
2007-09-27(Thu)
孤独な鳥の条件

孤独な鳥の条件は五つ
一つ 孤独な鳥は 高く高く飛ぶ
二つ 孤独な鳥は 仲間を求めない,同類さえ求めない
三つ 孤独な鳥は 嘴 (くちばし)を天空に向ける
四つ 孤独な鳥は 決まった色をもたない
五つ 孤独な鳥は しずかに歌う
サン・ファン・デ・ラ・クルス『光と愛のことば』
……孤独な鳥が 仲間を求めず
決まった色をもつこともなく
それでも しずかに歌うことができるのは
それはこの鳥が
空からも 陽の光からも 孤立していないからである
見田 宗介
いつも 仲間と高度を合わせて 群れ飛ぼうとし
くちばしを横へ向けて けたたましく しゃべり散らし
つねに自分の色を定めようとする…
天空へ飛び立つよりも
もっぱら 地表をうろつきまわって
空や陽の光に溶けることもない…
孤独をおそれるあまり
孤高であることをめざそうとしないなら
天空めざして高く飛翔することは できないでしょう☆
2007-09-26(Wed)
新しい朝に−アリュートの歌
2007-09-25(Tue)
孤独のメッセージ−Sting

海の孤島に置きざりにされたような
孤独な一日がまた過ぎていく
ぼく以外にだれもいない…
こんな孤独には もう耐えられはしない
絶望の淵に墜ちてくまえに 救け(たすけ)出してほしいんだ
だから ぼくは
世界に向けてSOSを発信する
みんなの住む世界に向けて…
頼むよ だれか気がついて
お願いだから 受け止めて
頼むから だれか拾い上げてほしい
このメッセージボトルを
ボトルに託したSOSを
一年経って 気がついた
そもそも期待するほうが まちがってた
希望だけが ぼくをつなぎとめてたっていうのに…
愛は 人生のほころびをつくろうこともできるけど
心を粉々に打ち砕くこともできるんだ
**
今朝 浜辺を歩くぼくの目に
飛び込んできたのは 信じられない光景
数えきれないボトルが 砂浜に打ち上げられていた
さびしいのは ぼくだけじゃない
孤独の砦に閉じ込められた人が こんなにもおおぜい
帰る家を求めていたなんて
**
SOSを送るよ だれかが聴きとめてくれるまで…
スティング
訳詩 ©2007Luminas
Just a castaway
An island lost at sea
Another lonely day
With no one here but me
More lonliness
Than any man could bear
Rescue me before I fall into despair
I'll send an SOS to the world
I'll send an SOS to the world
I hope that someone gets my
I hope that someone gets my
I hope that someone gets my
Message in a bottle
A year has passed since I wrote my note
But I should have known this right from the start
Only hope can keep me together
Love can break your heart
**
Walked out this morning
Don't believe what I saw
A hundred billion bottles
Washed up on the shore
Seems I'm not alone at being alone
A hundred billion castaways
Looking for a home
**
Sending out an SOS...
"Message in A Bottle"
Sting 1979©A&M Records Ltd.
孤独に封じ込められて
身動きがとれなくなったとき
最期の希望を託して海に送り出した メッセージ入りのボトルは
かならず どこかの浜辺に打ち上げられています
そうして ボトルのゆくえを確かめに外に出てみれば
そこらじゅうに
こんなにもたくさん
他のだれかのSOSを訴えるボトルが転がっているのに気づくでしょう☆
2007-09-24(Mon)
ピーナツのみんなに

ライナス
毛布は永遠だ
ぼくらはみんな身に覚えがある
毛布の代わりの貯金通帳
毛布の代わりのおふくろの味
カボチャ大王*だって永遠だ
ぼくらはみんな身に覚えがある
真夜中に夢が本物の涙を流させること
真っ昼間に夢が奇跡をもたらすこと
ペパーミントパティ
世の中はほんの少ししか変わらない
きみが居眠りしてる間に
だからきみは安心してられる
あらゆる科目に落第点をとったって
生きることの喜びと楽しみに落第点はない
きみの無知がきみの力
谷川 俊太郎
『魂のいちばんおいしいところ』
*ライナスはハロウィンには「カボチャ大王(The Great Pumpkin)」が
子どもたちにプレゼントを配って回ると信じています.
だれでも 幼いころに
ライナスの“安心毛布”みたいなものを もっていたはず
枕カバーのはじっこだったり 細長いぼろきれだったり
じぶんのにおいのしみついた それを鼻先でかぐと
安心してねむりにおちていけた…
洗濯されて じぶんのにおいがおちると
ひどくがっかりしたのを おぼえていますか?
おとなになると
“安心毛布”は いろんなものに化けるので
正体がわかりにくくなります
アルコール たばこ あまいもの…
そして歳をとると かなしいことに貯金通帳
でもね
“安心毛布”は無理に手放そうとほうりなげると
ブーメランのように帰ってくるんです
鎧(よろい)におおわれたこころと おもわくでいっぱいのあたまのなかから
抜けだせたなら
もういちど
真夜中にほんものの夢をみて 涙にくれたり
白昼でも 夢が奇跡をもたらすことを 信じられるようになるでしょう☆
2007-09-22(Sat)
天国までの距離

天国に行くってことは
すぐとなりの部屋に行くのと 大して違いはありません
そこで待ち受けているのが 大事な友だとしたら
運不運を気にすることも もうありません
魂は なんて辛抱づよいのでしょう
近づいてくる足音が聞こえるまで
そして扉がひらかれるまで
じっと耐えていることができるのですから
エミリイ・ディキンソン
訳詩 ©2007Luminas
Elysium is as far as to
The very nearest Room
If in that room a friend await
Fericity of Doom−
What fortitude the Soul cantains,
That it can so endure
The accent of a coming Foot−
The opening of a Door−
Emily Dickinson
天国にいくということは
ここから上へと
とくべつな昇天をとげることではありません
何が待ち受けているとしても
‘すべてを受け容れる’ことを選んだとき
扉は すぐそこでひらきます
もうひとつの世界へと つながる扉が☆
2007-09-21(Fri)
新しき種に捧げる祈り

時は春
母なる大地の湿(しめ)るころ
あなたは母の体内に
あなたの種を埋めるでしょう
用心深く種たちは
きっと芽を出すことでしょう
あなたはその若き芽に
思いを注ぎこまねばなりません
ひとつ,ひとつ,ていねいに
なにがあっても生きぬこうねと
優しく声をかけるでしょう
わたしたちのそれぞれの根が
その働きをまっとうするように
祈りを捧げることでしょう
ズニ族の祈り
「聖なる言の葉」より
スタン・パディラ編/北山耕平 訳
これから種をまこうとしている ひと
まいた種が芽ぐむのを待っている ひと
生え出たばかりの芽を見守っている ひと
深い思いと祈りを注がれた種は
地表で思うように育たないとしても
その根が働きをまっとうするならば
いつか 約束された実りをもたらしてくれることでしょう☆
2007-09-20(Thu)
眠りの前に…マザーグース2

これから わたしは ねむります
かみさま たましい おまもりください
もし めざめるまえに しぬのなら
かみさま たましい おてもとに
マザーグースより
谷川俊太郎 訳
Now I lay me down to sleep,
I Pray the Lord my soul to keep;
And if I die before I wake,
I pray the Lord my soul to take.
from Mother Goose rhyme
明日の朝 ふたたび目覚めて ここに戻ってこられるかどうか
それは だれにもわかりません
眠るように旅立てれば しあわせだって みんな願うけれど
実際そうなったら あわてるにちがいありません
残してきた たくさんの約束や 予定や
いいそびれ しわすれた ことども…
満杯のカップをいったん空にして 眠りにつくならば
いそいで旅立つとしても ぐずぐずしないですむでしょう☆
2007-09-19(Wed)
雲 ―八木重吉

もくもくと
雲のように
ふるえてゐたい
ゆふぐれの陽のなかを
三人の児(こ)が
ななめの畑をのぼってゆく
みてゐればなきたい
おほきな (おおきな) 河のうへ (うえ) を
夜の汽車でとほる (とおる)
むかうのはうにも (むこうのほうにも)
橋があるらしく
いちれつの灯が かは (河) にうつって
ひとつびとつ
ながいひかりになってゐる
わたしでもなく
わたしをうごかすものでもなく
ふしぎなる両生のせかいの
いちばんやはらかな (やわらかな) いちばんはじめの
こころをどる (おどる) いずみから ものを云ひたい (いいたい)
……
八木 重吉
*原文は旧仮名遣いのため()内に現代仮名遣いの補足を入れています.
こころが閉じてきても
こころが乾いてきても
こころが鈍ってきても
泣きたいような光景に出会うことがなくなります
そんなときには
深く傷つくことが なによりの治療かもしれません
傷ついて ひび割れたところから
もういちど あざやかな曙光やかすかな残光が射しこみ
ささやかな灯火にも
魂をふるわせることができるようになるからです
ふるえるこころで世界を感知し
ふたたび涙をあじわうことができたら
そのひとは 深く癒されたといえるのでしょう☆
2007-09-18(Tue)
Maybe−Dave Mason

きみを愛せるかも
ともだちになれるかも
助けになれるかも
きみの悩みを解決できるかもしれない
たぶん きみのために歌をうたうかも
それが ぼくにできる最高のおくりもの
きみの望む なんにでも なるよ
きみが望むなら どんなふうにでも なろう
もしかしたら ぼくらは 死ぬまでずっと
見知らぬ同士のままかもしれない
そのときはじめて わかるのかもしれない,
何をいうべきだったのかって
それは ぼくらがすべての否定的な考えの前で
扉を閉ざした後なんだろう,きっと
とにかく きみが望むなら なんでもそのとおりになるんだ
とにかく 望めば なんでもそのとおりになるんだよ
さあ 頭をあげて
きみが流した涙は ぜんぶぬぐい去られたんだ
この手をとって
すべての闘いに抵抗するんだ
きみは なにかを夢みている?
それとも ただ報われようと計算しているだけ?
人生のまぼろしは 人を迷わせるけど
それでも
ここに こうして しずかに息づいていることは
それだけで とてもよいことなんだ
デイヴ・メイスン
訳詩 ©2007Luminas
Maybe I can love you,
Maybe be your friend,
Maybe I can help you,
Your troubles to mend,
Maybe sing a song for you
That's what I know best to do.
Anything you want me to I'll be.
Anything you want me to I'll be.
Maybe we'll be strangers
Till our dying day,
Maybe then we'll understand,
What we had to say.
Maybe when we've closed the doors,
On all negative thought.
Anyway you want it, it can be.
Anyway you want it, it can be.
Lift your head now,
Tears you've shed are all ignored,
Take a hand and make a stand
Against all wars.
Are you dreaming,
Or just scheming for reward?
Lifes illusions are misleading,
It's so good to be here breathing.
"Maybe"
Dave Mason 1973©CBS inc.
ただここに 息づいていること
それだけでも とても よいことだって思えるには
頭をゆだねて 鼓動を感じる胸がそこにあれば いうことはない
でも
そんな存在がなくたって
草いきれ
風のかおり
木洩れ陽
朝焼けの茜いろ…
数えきれない瞬間が ほら そこに☆
2007-09-17(Mon)
ぼくのこの手で…Ben Harper

ぼくのこの手は
きみを抱きしめることができる
ぼくのこの手は
きみを慰めることができる
でも
きみも 自分のその手を使わなければ
きみの その手を
自分のその両の手を
きみ自身の その両の手を…
ベン・ハーパー
訳詩 ©2007Luminas
I can hold you
With my own two hands
I can comfort you
With my own two hands
But you got to use
Use your own two hands
Use youw own
Use your own two hands
.......
"With My Own Two Hands"
Ben Harper 2003©Virgin Records America, inc.
自分の両の手
何にもっとも多く使ってきただろうって
考えたこと ありますか?
2007-09-16(Sun)
ぼくがつきをみると…マザーグース1

ぼくが つきをみると
つきも ぼくをみる
かみさま つきを おまもりください
かみさま ぼくを おまもりください
マザーグースより
谷川俊太郎 訳
I see the moon,
And the moon sees me;
God bless the moon,
And God bless me.
from Mother Goose rhyme
幼い子どものお祈りは 無邪気でまっすぐです
なぜって 彼らは神さまや天使と
そして お日さまやお月さまとも 仲よしだから
その蜜月から いつのまにか 遠ざかってしまうのは なぜでしょう
急いで帰る夕方 まだ青みを残した暮れ方の空に
糸のような弦月が 浮かんでいました
夕空に金星を探し 夜空に月をあおぐことができるなら
あなたは きっと だいじょうぶ☆
2007-09-15(Sat)
よい仕事をしたあとで…

生活。
よい仕事をしたあとで
一杯のお茶をすする
お茶のあぶくに
きれいな私の顔が
いくつもいくつも
うつっているのさ。
どうにか、なる。
太宰 治 「葉」より
意気軒昂(いきけんこう)なひとは
お茶のカップなんか 見つめはしません
何の気なしに ぐびりと飲(や)るだけです
笑いながら 話しながら 読みながら…
日々の糧を得るための仕事に疲れはて
あるいは
生活をとりまく煩(わずら)いに屈しそうな
ため息まじりのひとだけが
うつむいて湯飲みを覗(のぞ)きこむのです
あつい湯気や
きれいな緑茶のいろにすら
心なぐさめられるおもい
弱ったこころだけに訪れる ちいさな至福です
<どうにか,なる>
そう思えるから ふしぎです
これが書かれたのは 昭和7〜8年,太宰23〜24歳のもっとも苦しい時代です
まだ人に認められる何ものをも生み出せずにいた時代です
だから これは いわば希求(のぞみ)であり アファメーション(宣言)であって
その時点での太宰の日常ではありません
“安楽なくらしをしているときは,絶望の詩を作り,
ひしがれたくらしをしているときは,生のよろこびを書きつづる” (「葉」)
こころから希(のぞ)み願うとき ことばは力を放ちます
そして真実にかわるから ふしぎです☆
2007-09-14(Fri)
プー横丁の家

クリストファー・ロビンとぼくは
月の光にてらされた 樹の枝の下をあるいてた
なぜ一日は あっというまに終わってしまうんだろうって
フクロウやイーヨーに ききながら
でも きょうは いけないくらい遠くまで きちゃったから
森に帰る道を みつけられそうもないみたい
だからおねがい,たすけてくれない?
プー横丁の家に 1時までに帰らなきゃならないの
だって びっくりするほどたくさん やることがあるんだ
巣のなかのミツバチを全部かぞえたり…
空にうかぶ雲をひとつのこらず おいかけたり…
クリストファー・ロビンとプーのいる
あの日に帰りたい
・・・・・・・・・
だからおねがい,たすけてよ
プー横丁の家に 1時までに帰らなきゃならないんだから
ほんとに びっくりするほどたくさん やることがあるんだもの
巣のなかのミツバチを全部かぞえたり…
空にうかぶ雲をひとつのこらず おいかけたり…
クリストファー・ロビンとプーのいる
あの日に帰りたい
もういちど クリストファー・ロビンのように
生きてみたい
もういちど プーのように
生きてみたい
ケニー・ロギンス
訳詩 ©2007Luminas
House at Pooh Corner
Christopher Robin and I walked along
Under branches lit up by the moon
Posing our questions to Owl and Eeyoe
As our days dissapeared all too soon
But I've wandered much further today
Than I should
And I can't seem to find my way
Back to the wood
So help me if you can
I've got to get
Back to the house at Pooh Corner by one
You'd be surprised
There's so much to be done
Count all bees in the hive
Chase all the clouds in the sky
Back to the days of Christopher Robin and Pooh
・・・・・・・・・
So help me if you can
I've got to get
Back to the house at Pooh Corner by one
You'd be surprised
There's so much to be done
Count all bees in the hive
Chase all the clouds in the sky
Back to the days of Christopher Robin and Pooh
Back to the ways of Christopher Robin
Back to the ways of Pooh
Kenny Loggins ©1971 CBS Inc.
クリストファー・ロビンやプー, ピーター・ラビットと
いっしょにいた日々から遠ざかるほど 人生は複雑になり
やることは あいかわらず びっくりするほどたくさんあるのだけど
わたしたちは 空の雲を追いかけることも
空をあおぐことさえ めったになくなり
そして,いつのまにか あまりにも遠くまで来すぎてしまって
プーの森に帰る道がわからなくなります
人生の迷路でまよって 行き暮れたときでも
プーの森に帰る道さえ みつかれば
そこには 光り輝く幼な子の あなたの笑い声がひびいているはず
探しにいきましょう あなたの幼な子を プーの森へ
どんな答えも 意外と そこに眠っています
だって そこには 賢人フクロウやイーヨーがいるんだもの
あなたがいちばん わくわくした想い出は何?
7歳のわたしは
ウェンディのにそっくりな ブルーの半袖のネグリジェを買ってもらった夜
窓辺にすわって,ピーターパンが迎えにきてくれるのを本気で待っていた…
それを着て待っていれば,きっとピーターが迎えにきて
いっしょに空をとべると信じていたから☆
2007-09-13(Thu)
高みから斜めに射す光

はるかな高みから斜めに射し込む光ってあるでしょう
冬の日の午後に…
まるで 大聖堂(カテドラル)の重々しい鐘の音のように
それは なぜか人の心を圧倒します
みつめていると この世ならぬ<痛み>が胸にひろがります
でも傷痕(きずあと)はみつかりません
ただ 心の奥に変化が生じるだけ
そう そこに意味があるのです
だれにも そのことわりを教えることはできません ほんのわずかでも
なぜって それは<絶望のしるし>だからです
空から送られた
荘厳な<苦悩>だからです
その光がとどくとき 風景は耳をそばだて
物陰は 息をひそめます
光が去ると あたりはもう前のようではありません
はるかな距離を旅したように…
一気に死に絶えたような 冬の午後にもどるのです
エミリイ・ディキンソン
訳詩 ©2007Luminas
There’s a certain Slant of Light’
There’s a certain Slant iof light,
Winter Afternoons−
That oppresses, like the Heft
Of Cathedral Tunes−
Heavenly Hurt, it gives us−
We can find no scar,
But internal difference,
Where the Meannings, are−
None may teach it−Any−
‘Tis the Seal Despair−
An imperial affliction
Sent us of the Air−
When it comes, the Landscape listens−
Shadows−hold their breath−
When it goes, ‘tis like the Distance
On the look of Death
Emily Dickinson
どんな無神論者でも 神さまや天使の存在を信じたくなるような
そんな神々しさを帯びたすばらしい光や雲,空のようすがあります
薔薇色に夕焼けた空に盛り上がる雲の隙間から
金色の光が長く長く 空を斜めに横切って地表にとどいているとき
うっすらと青く澄んだ空気の薄そうな空に 刷毛で掃いたような
何筋かの雲が淡く浮かんでいるとき
どうみても 天使の羽根にしかみえない雲が
輪郭を黄金色の光に縁どられて浮かんでいるとき
その光景に単なる風景以上のものを感じて心うごかされるとき
わたしたちは たしかに天上のメッセージにふれているのでしょう☆
2007-09-12(Wed)
死について

死の秘密を知りたいのですか.
しかし,生の只中(ただなか)にこれを求めないで
どうやって見つかるでしょうか.
闇に慣れた梟(ふくろう)は盲(めし)いていて
光の神秘を明らかにすることができない.
もしほんとうに死の心を見たいと思うなら
生命(いのち)そのものに向かって広く心を開きなさい.
なぜなら川と海とが一つのものであるように
生と死は一つのものなのだから.
あなたの希望(のぞみ)と願望(ねがい)の深みに
彼岸(かなた)についての沈黙の知識がある.
雪の下で夢見る種(たね)のように
あなたの心は春を夢見ている.
夢を信じなさい,
なぜなら夢の中にこそ
永遠への門が隠れているのだから.
死ぬとは風の中に裸(はだか)で立ち
陽の中に熔(と)けることではないか.
呼吸(いき)をとめるとは絶間(たえま)ない潮(うしお)の動きからこれを放ち,
何のさまたげもなく昇らせ,ひろがらせ,
神を求めるようにさせることではないか.
沈黙の川から飲むとき
そのとき初めてあなたは真に歌うだろう.
山の頂きに辿(たど)りついたとき
そのときこそあなたは昇り始めるだろう.
からだが土の中に横(よこた)わるとき
そのときこそあなたは真に踊るだろう.
ハリール・ジブラーン 『預言者』より(抜粋)
神谷美恵子訳(『うつわの歌』所収)
©Mieko Kamiya 1989
You would know the secret of death.
But how shall you find it unless you seek it in the heart of life?
The owl whose night-bound eyes are blind unto the day
cannot unveil the mystery of light.
If you woul indeed behold the spirit of death,
open your heart wide unto the body of life.
For life and death are one, even as the river and the sea are one.
In the depth of your hopes and desires lies your silent knowledge of the beyond;
And like seeds dreaming beneath the snow your heart dreams of spring.
Trust the dreams, for in them is hidden the gate to eternity.
……………
For what is it to die but to stand naked in the wind and to melt into the sun?
And what is it to case breathing but to free the breath from its restless tides,
that it may rise and expand and seek God unencumbered?
Only when you drink from the river of silence shall you indeed sing.
And when you have reached the mountain top, then you shall begin to climb.
And when the earth shall claim your limbs, then shall you truly dance.
Kahlil Gibran “The Prophet”
© Wordsworth Editions Limited 1996
押し寄せる街のざわめきと音の洪水のなかで
たたみかけるように流しつづけられる情報やメールの渦のなかで
意識がたえず木の葉のように翻弄されつづけている日常.
饒舌な灯りを消し,訪れた闇にろうそくを灯して,
ひとりしずかに心澄ませるとき,
そのときはじめて,
人はみずからの深奥に流れる沈黙の川のせせらぎを聴くことができます.
ひそやかに,けれども滔々(とうとう)と流れるその川から汲む水こそが,
いのちの渇きをいやしてくれるでしょう☆
2007-09-11(Tue)
あしあと

ある夜,私は夢を見た.
私は,主とともに,波打ち際を歩いていた.
暗い夜空に,これまでの私の人生が映し出された.
どの光景にも,砂の上に二人のあしあとが残されていた.
一つは私のあしあと,もう一つは主のあしあとであった.
これまでの人生の最後の光景が映し出されたとき,
私は砂の上のあしあとに目を留めた.
そこには一つのあしあとしかなかった.
私の人生でいちばんつらく,悲しいときだった.
私はとまどい,主に問いかけた.
「主よ,私があなたに従うと決めたとき,
あなたはこれからずっと私とともに歩んでくださると約束されました.
それなのに,私の人生のいちばんつらかったとき,
そこには一人のあしあとしかなかったのです.
もっともあなたを必要としたときに,
あなたがなぜ私を捨てられたのか,私にはわかりません」
主はささやかれた.
「私の大切な子よ.私はあなたを愛している.
あなたを決して捨てたりはしない.
ましてや,苦しみや試みのときに.
あしあとが一つだったときは,私はあなたを背負って歩いていたのだ」
作者不詳
One night a man had a dream.
He dreamed he was walking along the beach with the LORD.
Across the sky flashed scenes from his life.
For each scene, he noticed two sets of footprints in the sand:
one belonging to him, and the other to the LORD.
When the last scene of his life flashed before him,
he looked back at the footprints in the sand.
He noticed that many times along the path of his life
there was only one set of footprints.
He also noticed that it happened at the very lowest and saddest times of his life.
This really bothered him and he questioned the LORD about it.
"LORD, You said that once I decided to follow you,
You would walk with me all the way.
But I have noticed that during the most troublesome times of my life,
there is only one set of footprints.
I don't understand why when I needed You most You would leave me."
The LORD replied,
"My son, My precious child, I love you and I would never leave you.
During your times of trial and suffering,
when you see only one set of footprints, it was then that I carried you."
"Footprints in the sand"
Author Unknown
お願いごとをするとき,人はまっすぐ天を仰ぐくせに,
悲しみと苦しみに心閉ざされているときは
うつむいて,自分の足もとだけをみつめてしまいます.
そうして,刻苦に深く刻まれた足跡をひとつひとつ数えあげる.
嘆きながら…
“ああ,こんなにも重い荷を負って
こんなにも長いことひとりで歩いてきたのに…
神はなぜわたしを見捨てるのか” と.
嘆きに閉ざされた心はつねにかたわらにいて,手をとって導き,ささやきかけ,
ときにはみずからの背に負って歩んでくれる同伴者−
光の存在たちを見分けることができないから…☆
2007-09-10(Mon)
がんの子供への手紙

地球に生まれてきて,
あたえられた宿題を全部すませたら,
もう,身体を脱ぎ捨ててもいいのよ.
身体は,
そこから蝶が飛び立つさなぎみたいに,
魂を包んでいる殻なの.
時がきたら,
身体を手放してもいいわ.
そしたら,
痛さからも,怖さや心配からも自由になるの.
神さまのお家に帰っていく,
とてもきれいな蝶のように,
自由に…….
エリザベス・キューブラー・ロス
『人生は廻る輪のように』
上野圭一訳
When we have done all the works we were sent to Earth to do,
we are allowed to shed our body,
which imprisons our soul like a cocoon encloses the future butterfly.
And when the time is right, we can let go of it and we will be free of pain,
free of fears and worries-
free as a very beautiful butterfly, returning home to God…
Elisbeth Kübler-Ross
― from a letter to a child with cancer
“The Wheel of Life”
Copyright ©Dr Elisbeth Kübler-Ross1997
出会いは,まさに癌の告知を受けたその日だった.
摘出した臓器の写真,5年生存率,抗癌剤治療,その副作用…
暴風雨のように吹きつける医師の言葉は
真っ白な頭を吹き荒れて定まらず,何も感じることができなかった.
3日後の退院までに抗癌剤治療の諾否を返事するよう迫られても,
麻痺した頭では何も考えることができない.
ふらふらとさまよい出た病院近くの丸善店頭の文庫のコーナー.
平積みにされていたキューブラー・ロスの新刊の
巻頭のページをひらくと眼に飛び込んできたのが,これ.
不意をつかれて嗚咽した.
涙が落ちて波打ったページを閉じてレジに向かい,病室に戻ったとき,
深いなぐさめと受容が心を満たしていた.
傷んだ殻ではあるけれど,役割を終えて脱ぎ捨てる日まで
大切にしてゆこうと思ったのも,その日.
人みながそれぞれこの人生に抱えてきた宿題…
この人生の青写真(ブループリント)に光があたるとき,
悲嘆は恩寵となり,得がたい贈り物(ギフト)となるのです☆





