2007-10-31(Wed)

追憶の情景2−雨音

Raining

あめがふると
つちの においがする
あめがふると
あしのうらが くすぐったい

あめがふると
まちが しずかになる
あめがふると
むかしのことを かんがえる


                                谷川 俊太郎
                                『あめ』
                                「ふじさんとおひさまより




しのつく雨も ひっそりとあたりを濡らす雨も
雨の日は街の気配が消され
ひとは 静かに雨音の天幕に包まれます

遠い追憶が訪れるのは そんな雨の夜
くぐもった大気が いっさいの電気的な思考を閉ざすからでしょうか
雨の天蓋のもとで わたしたちは 自らの内なる旅に誘(いざな)われます
雨のなかで しずかに思いめぐらすことには 記憶の漂白作用がはたらくような気がします☆
 




2007-10-30(Tue)

追憶の情景1−水音

Mountain River

水音がねむらせない おもひでがそれからそれへ

 
                                     種田 山頭火




川の瀬音が音高く耳につくような夜
ひとはなぜか 心さわぎ思い乱れ
おのずと追憶に入っていきます
そんなとき わたしたちは“今ここ”にはおらず
過ぎ去った時間のなかに 遊離しています
甘美な記憶や恥や怒りを繰り返し 追体験して いつまでも悔いたり惜しんだり…
その体験をまた生きているのです☆




2007-10-29(Mon)

水のごとく

sunset in the hands

(よど)むものの深みに
流れてゆくものがある
(たた)えるものの底に
(あふ)れようとするものがある

透き通るものが
一夜にして濁る
形なく漂うものが
(しずく)となってしたたる

(てのひら)ですくう一杯の水に
私たちの生のすべてが映っている
その眩(まぶ)しさとその
身を切るような冷たさ

                               谷川 俊太郎 『水』
                               「詩を贈ろうとすることは」より




淀んだ濁り水に 首まで浸(つ)かって
身動きならないように思える日々にも
次の地平をめざして 新たな底流が脈々と流れていることが あります
まだ感知されない ひそかな深みから湧き出る新たな泉の水―
わたしたちは 水音が高くなるまで 気づかないだけなのです☆







2007-10-28(Sun)

アフリカの主の祈り

Cross and moon

完全に神の子として生きていないとき
  わたしは 「父よ」と呼びかけることは できません
自分の殻に閉じこもって ひとと連帯していないとき
  「わたしたちの」と口にすることは できません
地上に宝を積むことや地上の営(いとな)みに夢中なとき
  「天におられる」と軽々しく口にすることは できません
自分の栄誉や恥に心囚(とら)われ 神のみ名のもとに生きていないとき
  「み名が聖とされますように」と祈ることは できません
たとえ神の王国のためでも すべて地上の力によって成し遂(と)げようとしているとき
  「み国がきますように」と祈ることは できません
示された天の導きを疑い 従うのを拒(こば)んだり 不満を抱いているとき
  「み心が行われますように」と祈ることは できません
この地上で何の奉仕にも自分を捧げようとしていないのに
  「天に行われるとおり地にも行われますように」と祈ることは できません
過去の追憶にふけり 今を存分に生きていないとき
  「今日を生きるのに必要な糧(かて)をお与えください」と祈ることは できません
ひとを恨(うら)んだり 憎んだりしているとき
  「わたしたちの罪をおゆるしください」と祈ることは できません
みずから誘惑に身をさらすようなことを平気でしているとき
  「わたしたちを誘惑におちいらせず」と祈ることは できません
祈りを武器に 魂のために戦おうとしていないとき
  「わたしたちを悪からお救いください」と祈ることは できません
心から祈れないときに 口先だけで祈りを唱え 「アーメン」ということは
  わたしには できません
                                   訳 ©2007Luminas

<主の祈り>
 天におられるわたしたちの父よ
 み名が聖とされますように
 み国が来ますように
 み心が天に行われるとおり地にも行われますように
 わたしたちの日ごとの糧(かて)を今日もお与えください
 わたしたちの罪をおゆるしください わたしたちも人をゆるします
 わたしたちを誘惑におちいらせず,悪からお救いください       アーメン
                              カトリック教会祈祷文(口語訳)



THE LORD'S PRAYER IN AFRICA
I cannot say Our if I live in a watertight spiritual compartment.
I cannot say Father if I do not demonstrate the relationship in daily living.
I cannot say which art in heaven
if I am so occupied with the earth that I am laying up no treasures there.
I cannot say hallowed be Thy name
if I, who am called by His name, am not holy.
I cannot say Thy kingdom come
if I am not doing all in my power to hasten its coming.
I cannot say Thy will be done
if I am questioning, resentful of, or disobedient to His will for me.
I cannot say on earth, as it is in heaven
if I am not prepared to devote my life here to His service.
I cannot say give us this day our daily bread
if I am living on past experience or if I am an under-the-counter shopper.
I cannot say forgive us our trespasses, as we forgive them
that trespass against us if I harbor a grudge against anyone.
I cannot say lead us not into temptation
if I deliberately place myself in a position to be tempted.
I cannot say deliver us from evil
if I am not prepared to fight it in the spiritual realm with the weapon of prayer.
  http://1stholistic.com/Spl_prayers/prayer_lordsprayer.htm

THE LORD'S PRAYER
Our Father who art in heaven, Hallowed be thy name.
Thy kingdom come.
Thy will be done in earth, as it is in heaven.
Give us this day our daily bread.
And forgive us our debts, as we forgive our debtors.
And lead us not into temptation, but deliver us from evil.
For thine is the kingdom, and the power, and the glory, for ever. Amen.
(Matthew 6:9-13).



宗派を問わず キリスト教徒によって広く唱えられる主の祈りの痛烈な反語バージョンです
ともすれば口先だけの祈りを 習慣的に唱えてしまいがちな自分を反省させられます
アーメンとは <As above, so below=天におけるごとく地上にも>の意
地上において正反対のことを行っていながら 無自覚なまま 
平気でそれを祈ることはあまりに不誠実といえるでしょう
けれども 自らがそぐわない状態にあることを恥じ 
かくありたいと心から願いつつ祈るのであれば ことばは翼をもつでしょう☆

 

2007-10-27(Sat)

灯りをともしてつづること

ink bottle and pen and paper

これは 世界にあてた わたしの手紙です
この世界は わたしに一度も手紙をくれたことがないけれど―
それでも やさしい威厳をもって
この大空と大地が語る 大自然の理(ことわり)を そのまま簡潔に綴(つづ)りましょう

大自然のメッセージは わたしの手を通してゆだねられるでしょう
いちども遭(あ)いみることのない ひとびとの手に―
この世界への愛のために 
心やさしい あなたがたが わたしの手紙を 読み解いてくれますように―

                               エミリイ・ディキンソン
                               訳詩 ©2007Luminas


This is my letter to the World
That never wrote to me―
The simple News that Nature told―
With tender Majesty.

Her Message is committed
To Hands I cannot see―
For love of Her― Sweet― countrymen―
Judege tenderly― of Me
                                   Emily Dickinson




だれでもが 世界に向けたメッセージを
その生を通して発信するように 携(たずさ)えてきています
あるひとは 声高に― あるひとは ひそやかに つぶやくように―
それぞれのことばと声音で 紡(つむ)がれる その語りかけは
ただひとりのひとに届くだけでも じゅうぶんに役割を果たしたといえるでしょう☆




2007-10-26(Fri)

永遠への旅路

abandoned tomb in a cemetery

わたしが <死>のために立ち止まることができなかったので
心やさしい<死>のほうで わたしのために迎えにきてくれた
馬車に乗っているのは ただわたしたちと
そして不滅の生命だった―

彼は急ぐ必要がないと心得ていたので わたしたちはゆっくりと進んだ
わたしはこの世の労苦も愉(たの)しみも 
すべて手放していた
彼の親切にこたえるために―

わたしたちは 休み時間の学校を通り過ぎた―
子どもたちが 輪になって遊んでいた
大地に眼を凝(こ)らすように 穂を実らせた畠を過ぎた―
沈みゆく夕陽も 馬車の向こうへ 過ぎていった―

いえ むしろ太陽が わたしたちをかすめていったというべきか―
霜がおりて 身体はふるえ 冷えきっていった―
わたしのまとった唯一の祭服である ガウンは蜘蛛の糸のようにたよりなく
わたしのショールは はかないほどの薄絹(うすぎぬ)だったから―

そして わたしたちは歩みを止めた―
盛り上がった大地に 埋もれたような 家の前で―
屋根はほとんどみえず 庇(ひさし)も大地に埋もれていた―

あれから 何世紀のときが経ったのだろう―
あの一日よりも はるかに短く感じるのだけれど―
馬が<永遠>をめざして疾走していると
わたしが 初めて悟(さと)った あの日よりも―

                               エミリイ・ディキンソン
                               訳詩 ©2007Luminas


Because I could not stop for Death―
He kindly stopped for me―
The Carriage held but just Ourselves―
And Immmortality.

We slowly drove― He knew no haste
And I had put away
My labor and my pleasure too,
For His Civility―

We passed the School, where Children strove
At Recess― in the Ring―
We passed the Fields of Gazing Grain―
We passed the Setting Sun―

Or rather― He passed Us―
The Dews drew quivering and chill―
For only Gossamer, my Gown―
My Tippet― only Tulle―

We paused before a House that seemed
A Swelling of the Ground―
The Roof was scarely visible―
The Cornise― in the Ground―

Since then― 'tis Centuries― and yet
Feels shorter than the Day
I first surmised the Horse's Heads
Were towards Eternity―

                                      Emily Dickinson




地上での生が終わりに近づいたとき わたしたちが そうと悟らず走りつづけようとしても
死のほうで そっと迎えの馬車をよこしてくれるでしょう
亡骸(なきがら)が葬られた墓が崩れ落ち 朽(く)ちるほどの歳月も
魂にとっては 永遠への旅路の途上のひとときに過ぎないのでしょう☆





2007-10-25(Thu)

荒野を見たことがないとしても

standing stones

ヒースの茂みに覆われた荒野を
眼にしたことが ないとしても
波立つ海辺に立ったことも ないとしても
それでも ひとは 知っているでしょう
ヒースの茂みが どんなふうに眼にうつるかを
大波が砕けるありさまが どんなものかを

わたしは 神さまと対面したことはないし
天国を訪れたこともないけれど
それでも たしかにわかっています
そこがどんなところか…
あらかじめ下調べを済ませたように 

                                 エミリイ・ディキンソン
                                 訳詩 ©2007Luminas


I never saw a Moor−
I never saw the Sea−
Yet know I how the Heather looks
And what a Billow be.

I never spoke with God
Nor visited in Heaven−
Yet certain am I of the spot
As if the Checks were given−

                                      Emily Dickinson



限りある身が この地上で実際に眼にし耳にするものは なんと少ないことでしょう
それでも わたしたちの奥底には 多くの知識が潜んでいます
深遠な光が注がれるとき それらの知識ははるか彼方の事物へと
わたしたちを誘(いざな)ってくれます☆



 

2007-10-24(Wed)

嵐の中で囁く声

Feather

“希望”には 翼があります
魂のなかに そっと羽根を休め
ことばなき歌を 奏(かな)でます
その調べは けっして絶えることがありません

それは 逆巻く風のなかでこそ いっそう妙なる響きで歌うでしょう
愛らしいさえずりで ひとびとの心を暖めてきた小鳥でさえ
とまどい 声を失うような 苛烈な嵐のなかですら…

その声は 
(い)てついた荒涼の地でも
見知らぬ海の果てでも わたしにささやきつづけました
けれども どんな窮乏(きゅうぼう)のときも
その声が わたしに見返りをねだったことは ありません
パン屑(くず)のかけらでさえも−

                                 エミリイ・ディキンソン
                                 訳詩 ©2007Luminas


"Hope" is the thing with feathers−
That perches in the soul−
And sings the tune without the words−
And never stops− at all−

And sweetest− in the Gale− is heard−
And sore must be the storm−
That could abash the little Bird
That keeps so many warm−

I've heard it in the chillest land−
And on the strangest Sea−
Yet, never, in Extremity,
It asked a crumb− of Me.
                                      Emily Dickinson



苛烈な陽射しが眼を灼(や)くときも
烈風に翻弄されるときも
すべてが死に絶えたような荒涼の大地にひとり佇(たたず)むようなときも

それらの心象風景の底に 絶えずかすかな希望の調べは流れています
通奏低音のように けっしてやむことなく ひそやかに―
嘆きを止めて 耳を澄ませてみれば その精妙な調べに気づくことでしょう☆


 

2007-10-23(Tue)

羽音に希望を託す夜

Open window

のはらにも うみべにも
まちかどにも へやのなかにも
すきなものがあって

でも しぬほどすきなものは
どこにもなくて

よるを てんしとねむった

やまに だかれたかった
そらに とけたかった
すなに すいこまれたかった
ひとのかたちを すてて

はだかの いのちのながれにそって


                                谷川 俊太郎
                                『希望に満ちた天使』
                                −Engel voller hoffnung 1939
                                「クレーの天使」より




あまりにも <ひと>という輪郭に囚われていることが わたしたちの不幸なのでしょう
地上の法則がすべてではないと知りつつも
その呪縛から抜け出すのは容易ではありません

生命の水の源とのつながりを断たれたら
ヒートアイランドのなかで 枯渇してゆくほかありません

大自然のなかで 心を解き放ち ただ風景の一部に溶けてゆくとき
大地や 空や 風のエネルギーが あなたのうちに注ぎこまれるのを感じるでしょう
それが 夜の眠りのなかであっても 遠くへ旅をすることはできるのですから☆







2007-10-22(Mon)

天使の涙

angel, praying

まだまにあう まだまにあう
と おもっているうちに
まにあわなくなった

ちいさなといに こたえられなかったから
おおきなといにも こたえられなかった

もうだれにも てがみをかかず
だれにも といかけず

てんしは わたしのために ないている
そうおもうことだけが
なぐさめだった

なにひとつ こたえのない
しずけさを つたわって きこえてくる
かすかな すすりなき……

そして あすがくる
                                谷川 俊太郎
                                『泣いている天使』
                                −es weint 1939
                                「クレーの天使」より




自分の絶望や堕落に封じ込められて
どこへも出ていくことができない 暗闇の日々

それでもまだ 天に恥じる痛みをおぼえているひとは
かすかな光のなかにとどまっているのです

自分のためにとりなしてくれる存在を想うことができたなら
救いの手は必ずさしのべられるでしょう☆







2007-10-21(Sun)

手探りする天使

guardian angel

わたしには みえないものを
てんしが みてくれる
わたしには さわれないところに
てんしは さわってくれる

わたしの こころに ごみがたまってる
でも そこにも てんしがかくれてる
つばさを たたんで

わたしの こころが はばたくとき
それは てんしが つばさをひろげるとき

わたしが みみを すますとき
それは てんしが だれかのなきごえに きづくとき
わたしよりさきに

わたしにもみえない わたしのてんし
いつか だれかがみつけてくれるだろうか

                              谷川 俊太郎
                              『天使,まだ手探りしている』
                              −Engel, noch tastend 1939
                              「クレーの天使」より




お願いごとをするときや 困ったときには呼ぶくせに
調子のいいときは すっかり彼らの存在を無視しているわたしたち
そんなときには ひっそりと 翼をたたんで ただ見守っているのでしょう
わたしたちが まき散らす いろんな埃(ほこり)を 黙って浴びながら…☆







2007-10-20(Sat)

遥かなる約束

beautiful sunset

記憶も及ばぬ 歳月のはるか彼方(かなた)
はるか遠くのあの世界で
あなたとわたしは 取り決めたのですね
この世界で ふたたび出逢い 約束を果たすと

わたしが 愛を学ぶために
わたしが よろこびを知るために
わたしが 試みられるために
わたしが 傷(いた)みを知るために
わたしが 裏切りに遭(あ)うために
わたしが 憎しみをみずから知るために
わたしが 手放すことを学ぶために
わたしが 忍耐を学ぶために
わたしが 過酷さを超えるために
わたしが 尽くすことを学ぶために
わたしが 与えることを知るために
わたしが 強さを得るために

この世界の善いこと悪いこと 美しいこと醜いこと
すべてを 身をもって知り 学ぶために

とりわけ大きな煩悶(はんもん)を 運んできたあなたが
あの世界で より深い約束を交わした相手だとは…
信じることは難しいけれど そう聞けば あなたを見る目が変わるのは
かすかな記憶のせいでしょうか

すべての約束は 順調に果たされています
愛もよろこびも 憎しみや苦悶(くもん) そして涙も
約束どおり わたしにもたらされたのですから

ともに約束を交わし 予定どおりに果たしてくれた すべてのあなた
ありがとう おしあわせに

この世でふたたび逢うとしても 逢わぬとしても
その約束を 信じるとしても 信じられないとしても
先に ありがとうと つぶやいてみましょうか

いまのわたしには 遠い約束の重みは
いつか空へ還(かえ)るその日まで わからないのですから

真実のみえない愚かなわたしが 約束を反故(ほご)にしようとしても
どうか 天の巨(おお)きな手が その成就(じょうじゅ)に力を貸してくれますように 
                       
                                    ©Luminas 2007





2007-10-19(Fri)

苦しみについて2

Glass of wine

あなたの苦しみの多くは 自ら選んだもの.
あなたの内なる医師が 
病める自己を癒(いや)そうとして のませる苦い薬.
だから 医師を信頼して
黙ってしずかに 薬をのみなさい.
医師の手が たとえ重く容赦なくとも
それは 目に見えぬものの やさしい手に 導かれている.

彼が与える杯(さかづき)が たとえあなたの唇を焼こうとも
それは 大いなる焼物師が 自らの聖なる涙でしめらせた
その粘土でつくられたものなのだ.


                        ハリール・ジブラーン 『預言者』より
                        神谷美恵子訳(『うつわの歌』所収)
                        ©Mieko Kamiya 1989




About pain

Much of your pain is self-chosen.
It is the bitter potion by which the physician within you heals your sick self.
Therefore trust the physicisan,
and drink his remedy in silence and tranquillity:
For his hand, though heavy and hard,
is guided by the tender hand of the Unseen.
And the cup he brings, though it burn your lips,
has been fashioned of the clay
which the Potter has moistened with His own sacred tears.


                       Kahlil Gibran “The Prophet”
                       © Wordsworth Editions Limited 1996





わたしたちは苦しみを ともすれば 外からもたらされた災厄としてとらえがちです
そして 被害者のように 受難のときとして耐え忍ぼうとします
けれども 実は 病める自己が呼び込んだものであることが多いのです
わたしたちの人生から内在する歪みや傷や心の用い方 体の使い方から
堆積した害毒を一掃するために
真の慈愛は ときにわたしたちの唇を焼き 心を貫く火の酒の杯のように
苦く熱いものです
けれども そこにはたえず 聖なる存在の慈愛の涙が忍ばせてあることを
いつか知るでしょう☆





2007-10-18(Thu)

苦しみについて1

Pain

あなたの苦しみは あなたの心の中の
英知をとじこめている外皮(から)を破るもの.
果物の核(たね)が割れると 中身が陽を浴びるように
あなたも 苦しみを知らなくてはならない.
あなたの生命(いのち)に 日々起こる奇跡
その奇跡に 驚きの心を抱きつづけられるならば
あなたの苦しみは よろこびと同じく おどろくべきものに見えてくるだろう.
そして あなたの心のいろいろな季節を そのまま受け入れられるだろう.
ちょうど野の上に過ぎゆく 各季節を受け入れてきたように.
あなたの悲しみの冬の日々をも 静かな心で眺められることだろう.

                        ハリール・ジブラーン 『預言者』より
                        神谷美恵子訳(『うつわの歌』所収)
                        ©Mieko Kamiya 1989




About pain
Your pain is the breaking of the shell that enclose your understanding.
Even as the stone of the fruit must break,
that its heart may stand in the sun, so must you know pain.
And could you keep your heart in wonder at the daily miracles of your life,
your pain would not seem less wondrous than your joy;
And you would accept the seosons of your heart,
even as you have always accepted the seosns that pass over your fields.

                     Kahlil Gibran from “The Prophet
                     © Wordsworth Editions Limited 1996





成長するにつれ 知識や経験や環境の刷り込みの外皮に厚く覆われ
日々の営みに奇跡や純粋な驚きを見いだすことができなくなってしまうわたしたち…

苦しみという楔(くさび)が魂に打ち込まれるとき はじめて
その厚い外皮が割れ 再びやわらかな自分の存在の根源が陽のもとに露わになります
そのときようやく 苦しみを甘受する準備ができるでしょう
過ぎゆく季節のひとつとして…☆




2007-10-17(Wed)

別れの言葉

autumn colors in the forest

木の実落つ わかれの言葉短くも


                                 橋本 多佳子




生別であれ 死別であれ
この地上で結ばれた縁(えにし)が解かれ
互いに別れゆくとき たいてい交わされる言葉は少ないものです
言葉に尽くせぬ想いとともに 残された人の胸にぽつりと刻印されるかのように…☆





2007-10-16(Tue)

孤独の情景2−芒の原で

grasses browing in the wind

尾花ゆれて 月は東に 日は西に


  これから西しようか 東しようかと 迷っています
  (迷わなくていいのに)
  もし西するようなら お目にかかれます


 
                                   種田 山頭火




一面の芒(すすき)の原の
東からかすかに昇りくる月 西には鮮やかに空を染めて沈みゆく太陽
さて月の軌跡を眺めつつ 西をめざすか
はたまた 落日を追いかけて 東へ向かうか…

人生の岐路とは いつもこんなものかもしれません
西へ向かえば逢える人 
しかし東へ道をとれば それきり逢えぬかもしれない
そんな選択を 知らずに重ねて 人生の行路はつづいていくのでしょう☆





2007-10-15(Mon)

定められた季節−The Byrds

grass with raindrops

万物には (めぐり めぐり めぐる)<時>がある
天のもと すべての出来事に  (めぐり めぐり めぐる)
ふさわしい季節(とき)がある

 生まれる時に 死ぬ時
 植える時に  刈り入れる時
 殺す時に   癒す時
 笑う時に   嘆く時

万物には (めぐり めぐり めぐる)<時>がある
天のもと すべての出来事に  (めぐり めぐり めぐる)
ふさわしい季節(とき)がある

 築く時に  壊す時
 浮かれる時に  哀悼(あいとう)の時
 石を放つ時に 石を集める時

万物には (めぐり めぐり めぐる)<時>がある
天のもと すべての出来事に  (めぐり めぐり めぐる)
ふさわしい季節(とき)がある

 愛する時に 憎む時
 戦いの時に 平和の時
 抱きしめていい時と こらえるべき時 

万物には (めぐり めぐり めぐる)<時>がある
天のもと すべての出来事に  (めぐり めぐり めぐる)
ふさわしい季節(とき)がある

 得る時に  失う時
 引き裂く時に 縫い合わせる時
 愛する時に 憎む時
 平和の時
 今なら まだ遅くはない

             旧約聖書『伝道の書』より アレンジ:ピート・シーガー
             訳詩 ©2007Luminas



To everything (Turn, turn, turn)
There is a season (Turn, turn, turn)
And a time to every purpose under heaven

A time to be born A time to die
A time to plant A time to reap
A time to kill A time to heal
A time to laugh A time to weep

To everything (Turn, turn, turn)
There is a season (Turn, turn, turn)
And a time to every purpose under heaven

A time to be build up A time to break down
A time to dance A time to mourne
A time to cast away stones
A time to gather stones together

To everything (Turn, turn, turn)
There is a season (Turn, turn, turn)
And a time to every purpose under heaven

A time to love A time to hate
A time to war A time to peace
A time to you may embrace
A time to refrain from embracing

To everything (Turn, turn, turn)
There is a season (Turn, turn, turn)
And a time to every purpose under heaven

A time to gain A time to lose
A time to rend A time to sew
A time for love A time for hate
A time for peace
I swear it's not too late


       "Turn! Turn! Turn! (To Everything There is a Season)"
       Words from the Book of Ecclesiastes
       −Adaptation & Music by Pete Seeger
       The Byrds 1967©Sony Music Entertainment Inc.



物事が思うように運ばずに 壁に突きあたったときに
今がどういう<時>なのか 考えてみると
壊すべき時 失うべき時 引き裂くべき時だったりします
愛する時や 刈り入れる時より これを認めるのは 難しいですね☆





2007-10-14(Sun)

イルカの夢

Two dolphins

すべての色には 光がやどり
すべての石に 結晶がねむる
シャーマンのことばを 思い起こすがいい
“人はしょせん イルカの夢のなかの幻”

                              エニグマ(カーリー・M.C.)
                              訳詩 ©2007Luminas


In every colour there's a light.
In every stone there sleeps a crystal.
Remember the Shaman, when he used to say:
"Man is a dream of the dolphin".

              "The Dream of The Dolphin" Enigma (Curly M.C.)
                ©1993 Virgin Schallplatten GmbH




太古の昔に沈んだ大陸の人々が海に逃れたのが イルカだといいます
高い知能と 人を慰撫するすぐれた力をもつイルカが
わたしたちよりも はるかに高度な真実の世界を生きているとしたら…
わたしたちの存在は 彼らの夢のなかを漂う空漠とした幻のようなものかもしれません☆





2007-10-13(Sat)

天国で逢えたら−Eric Clapton

Graveyard

天国で逢えたなら おまえに私がわかるだろうか
天国で逢ったとしても すべては前と同じなのだろうか
もっと強くなり 生きつづけなければいけないね
なぜって 私はまだ天国の住人じゃないから… わかってるよ

天国で逢えたなら 私の手をとってくれるかい?
そして 立ち上がるのを助けてくれるかい?
いくつもの昼と夜をこえるうちに いつかは自分の道をみつけられるだろう
なぜって 私はまだ天国に留まることは ゆるされていないから

打ちのめされるときもあり ひざまずきたいときもある
失意に沈むときもあり お願いだからと乞いねがうときもある

扉の彼方には やすらぎが待っていると わかってる
そして 天国には もはや涙なんか存在しないことも…

天国で逢えたなら おまえに私がわかるだろうか
天国で逢ったとしても すべては前と同じなのだろうか
もっと強くなり 生きつづけなければいけないね
なぜって 私はまだ天国の住人じゃないってわかってるから

                    エリック・クラプトン&ウィル・ジェニングズ
                    訳詩 ©2007Luminas



Would you know my name if I saw you in heaven?
Would it be the same if I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'Cause I know I don't belong here in heaven...

Would you hold my hand if I saw you in heaven?
Would you help me stand if I saw you in heaven?
I'll find my way through night and day
'Cause I know I just can't stay here in heaven...

Time can bring you down, time can bend your knees
Time can break your heart, have you begging please...begging please

Beyond the door there's peace I'm sure
And I know there'll be no more tears in heaven...

Would you know my name if I saw you in heaven?
Would it be the same if I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'Cause I know I don't belong here in heaven...

                          "Tears in Heaven"
                          Eric Clapton and Will Jennings




エリック・クラプトンが事故で亡くした4歳の息子を想って書いたこの曲は
愛する人を亡くしたすべての人の胸に哀切に響きます

地上の肉体を離れた魂は ときにはすぐそばで遺してきた人々を見守っているといいます
“千の風…”ではないけれど お墓の前や遺影の前で泣いているあなたのすぐ傍らで…
涙を拭いて 語りかけ そして耳傾ければ 彼らの声があなたの心の耳に届くでしょう☆
愛する人を亡くしたあなたへのお勧めは:
 『シグナル−愛する者たちからのスピリチュアルメッセージ』 ジョエル・ロスチャイルド
 『愛は死を超えて』 フィリップ・ラグノー (共にハート出版)





2007-10-12(Fri)

ある逃走

Branch of grape vine


いったいどこへ 逃げるのです
どの町へ
   (この国から 一番離れたところへ)
その通りにしましょう
   (茎(くき)の道を通って)
どこへ行くのですか?
   (空へ昇るのだ)
それから どこへ?
   (天上だ)
聖域ですね
そこで何が わたしを守ってくれます?
   (おまえの魂が 花の形となって導くだろう)
(つる)を山のように盛り上げて
あかつきのために 顔をあげましょう
けれども わたしがわたしの土の国を裏切って
卑怯にも逃げたことに 変わりはない
どこへ行って生きようと
わたしの恥は 明らかです
   (しかし 魂は恥を知らないのだ)

                                佐々木 幹郎
                                『朝顔』




肉体というこの“土の器”に閉じ込められたわたしたちは
地上というこの土の国の制約と掟のなかで たびたび息苦しくなります

そこからはるか彼方へ もっとも遠い天上の聖域へと
聖なる遁走(とんそう)をはかるときですら
地上の名誉や恥の感覚をぬぐい去ることができません

それらは 土の体に属すものであって 
魂に属すものではないのに…☆




2007-10-11(Thu)

第二章

The Gates through time

われわれが 深淵からやってきたのは
殺すためではなく 援け(たすけ) 理解するため
幾百年にもわたる 過去の負債を 首尾よく返すことができるためには
何世もの人生が必要なのだ

                              エニグマ(カーリー・M.C.)
                              訳詩 ©2007Luminas


We came out from the deep
To help and understand but not to kill
It takes many lives till we succeed
To clear the debts of many, many hundred years.

                  "Second Chapter" Enigma (Curly M.C.)
                   ©1993 Virgin Schallplatten GmbH





輪廻転生を経て 過去何世にもわたる負債を返すのか…
それとも幾多の転生の記憶を刻み込まれた魂が
そこから持ち越した記憶の傷や課題を解消するために
この地上におけるただ一度の人生へと生まれくるのか…
論議のわかれるところです

でも いずれであっても
深淵からここへと 生まれ落ちてきたのは
内なる闇を駆逐して 光へと変容するためであるには違いないでしょう☆




2007-10-10(Wed)

無垢への回帰

lamb


弱さを 怖れてはいけない
強さを 誇ってはいけない
友よ ただ己(おのれ)の心を見つめることだ
それが 自分自身に還(かえ)るということ
それが 無垢(むく)に還るということ

そうしたいなら わらうことから始めるがいい
必要なら 泣くことから始めるがいい
隠すことなく 自分自身をさらけだすがいい
ただ運命を信じて

それは決して終焉(しゅうえん)の兆しではない
それが 本来の自分に還るということ
それが 無垢な存在に還るということ

                              エニグマ(カーリー・M.C.)
                              訳詩 ©2007Luminas


Don't be afraid to be weak
Don't be too proud to be strong
Just look into your heart my friend
That will return to yourself
The return to innocence.

If you want, then start to laugh
If you must, then start to cry
Be yourself don't hide
Just believe in destiny.

.....

That's not the beginning of the end
That's the return to yourself
That's return to innocence.
                  "Return To Innocence" Enigma (Curly M.C.)
                   ©1993 Virgin Schallplatten GmbH




多くを学び 多くを手に入れ 多くの歳月を経てなお
無垢であることは むずかしいことです

だからこそ 厚い防壁と汚れの覆いを剥(は)いで 自分自身に還るために
ときに わたしたちの人生には 苦難や悲哀のくさびが打ち込まれるのでしょう
魂まで届くほどの強さで…☆





2007-10-09(Tue)

孤独の情景1−秋空漂う雲

Solar beams make the way



秋空ただよう雲のひとりとなる


                                 種田 山頭火




雑念がせわしく心をよぎる日
諸々の計算で頭が埋め尽くされた日
強い想いに心乱れる日

そんな日には 空を見上げるにかぎります

空をゆく さまざまな様相の雲をずっと見つめていると
いつか地上の思惑や煩悶から離れて
無心に雲の一部に溶けていく自分が そこにいます☆




2007-10-08(Mon)

よろこびとは

sailing

よろこびとは ここから出ていくこと
内陸に閉ざされた魂が 大きな海原へと
家々を過ぎ− 岬をめぐって−
永遠の深みへと

ずっと山に閉ざされて育った魂が
初めて陸を離れて 海へと漕ぎ出したときの
この世ならぬ陶酔を
自由に海原をゆく航海者たちは 理解できるでしょうか

                                エミリイ・ディキンソン
                                訳詩 ©2007Luminas


Exultation is the going
Of an inland soul to sea,
Past the houses −past the headlands−
Into deep Eternity−

Bred as we, among the mountains,
Can the sailor understand
The divine intoxication
Of the first league out from the land?
                                 Emily Dickinson




限りある地上の肉体に閉じこめられていた魂が
その制限から解き放たれたとき初めて知る自由と歓びとは
狭い陸地から大海原へ漕ぎ出していくようなものなのでしょう
 
はじめから神に結びついた迷いのない魂は もちろんすばらしいけれど
憂愁と迷妄に閉ざされた魂が 光を見いだしたときの 歓びはどんなに深いことでしょう☆



 

2007-10-07(Sun)

暗がりに湧く泉

water drop

暗がりに坐れば水の湧くおもひ


                       富沢 赤黄男(かきお)





わたしたちの潜在意識のなかを駆けめぐる想念が どれだけめまぐるしく
1分間にどれだけ膨大な量の情報が脳裏をよぎっていくか…
それは ほとんど絶句するほどの処理回数です

そんなめまぐるしい脳のはたらきを 一時停止して
暗がりのなか しんと“空”に対面するとき

ずっと奥底の深みで こんこんと湧く泉の水の存在に気づくことでしょう☆





2007-10-06(Sat)

蜜蜂の名において

hi chamomiles

安息日を教会ですごす人たちもいるけれど
わたしは 安息日を家でまもります
わたしの聖歌隊は 小鳥たち
わたしの聖堂は 果樹園です

安息日を聖職の白衣を着てすごす人たちもいるけれど
わたしは ただ翼をまとうだけ 
教会の鐘の音(ね)のかわりに
わたしの ちいさな堂守がさえずります

神さまは だれよりも知られた説教師
そのお説教は 牧師さまほど長くはありません
だから
最後に天国にたどりつけないとしても
わたしは ずっとこの道を歩んでいくでしょう

蜜蜂の名において
蝶の名において
そよ風の名において −アーメン!
                               エミリイ・ディキンソン
                               訳詩 ©2007Luminas



Some keeps the Sabbath going to Church
I keep it, staying at Home
With a Boblink for a Chorister
And an Orchard, for a Dome.

Some keeps the Sabbath in Surplice
I just wear my wings
And instead of tolling the Bell for Church,
Our little Sexton-sings.

God preaches, a noted Clergyman
And the sermon is never long,
So instead of getting to the Heaven at last
I'm going all along.

In the name of the Bee
And if the Betterfly
And of the Breeze −Amen!
                                 Emily Dickinson




神への賛美を行うのに 必ずしも教会に行く必要はありません
背中に折りたたまれた あなたの翼をそっと広げるとき
あなたの場所が そのまま聖堂になるでしょう
鍋のふたの踊る音ですら 聖歌隊の歌声となりうるかも

<父と子と聖霊の名において>の三位一体は
蜜蜂と蝶とそよ風の三位一体のなかに
あるいは
鍋と野菜と包丁の三位一体のなかにも宿っているでしょう☆


 

2007-10-05(Fri)

永遠のかなたから Part4

sunset solar beams

私は 確信
私は 平安
私は ひとつのもの
私は それによって あなたが
生かされている 法則
私は あなたが 強く頼れる 愛
私は あなたの 確信
私は あなたの 平安
私は あなたと ひとつです
私は あなたの中にいます

あなたが 私を みつけられなくても
私は あなたを 見失うことは ありません
私に対する あなたの信頼が
たとえ確かなものでなくても
あなたへの 私の信頼は
決して 揺らぐことは ありません
なぜなら 私は あなたを 知っており
あなたを 愛しているから
愛する あなたよ
私は そこに います

                        J.D. フリーマン『永遠のかなたから』
                        日本教文社





防備の殻を脱ぎ捨て すべての幻影と恐れから解き放たれたとき
しっかりと握りしめてきた ちっぽけな自分自身を捨て去ったとき
大いなる宇宙の神秘と法則のなかに ただあることの意味を知るでしょう
そして 訪れる確信と平安は ときに揺らぐとしても 
あなたを離れることは ないでしょう☆




2007-10-04(Thu)

永遠のかなたから Part3 

galaxy

あなたの 心の中から
本当は ありもしない恐れを 除きなさい
あなたが 自分自身を 捨ててしまうとき
私は そこにいます

あなたには 自分のことが
何ひとつ できません
しかし 私には
なんでも できないことは ありません
そして すべての中に 私はいます

あなたには よいものが見えなくても
よいものは そこに あります
なぜなら 私が そこに いるから
私は いなければならないので そこにいます
なぜなら 私は 存在する者だから

私によってのみ 世界は 意味をもち
私からのみ 世界は 造られます
ただ 私のためにのみ
世界は 進んでいきます
私は 星の運行や
細胞の成長の基である 法則です
そして 法則を成就する 愛です

                        J.D. フリーマン『永遠のかなたから』
                        日本教文社




見捨てられる恐れ コントロールを失う恐れ
無視される恐れ 所有できない恐れ
無防備であることへの恐れ…

自分がたくさんの恐れを抱えていることに気づいたとき
“自分が自負していること”は これらの恐れの裏返しだと気づいたとき
わたしたちは それらの幻影から解き放たれるための一歩を踏み出しています

<自分>を他者から隔てる霧が晴れたとき
そのとき わたしたちは はじめて 存在の根源をみいだすでしょう☆




2007-10-03(Wed)

永遠のかなたから Part2

foggy woods

私は そこにいます
私は 聴いています
私は こたえます

あなたが 私を呼ぶときは
私は そこに います
たとえ あなたが まったく孤独だと思っても
私は そこに います

たとえ あなたが 恐れの中にいても
たとえ 苦痛の ただなかにいても
私は そこに います
あなたが 祈るときも 祈らぬときも
私は そこに います
私は あなたの中におり
あなたは 私の中にいます

ただ あなたの心の中でだけ
あなたは 自分が私とは別のものと 感じているのです
それは あなたの心の中にだけ
「あなたのもの」と「私のもの」という
霧が あるからです
しかし あなたの心でだけ
私を 知ることができ
私を 経験することが できます

                        J.D. フリーマン『永遠のかなたから』
                        日本教文社




時を重ねるほどに たくさんの殻(から)や鎧(よろい)をまとって
何重にも武装して生きてきた わたしたちには
ほんとうの自分がどんな存在なのか…
もはや見えなくなっています

そして息苦しくなると 外に救いを求めます
“だれか 助けて”と

けれども 真の救いは 外にはありません
鎧の内側の やわらかな真の自分のいるところ
そこに 光も存在するのです

わたしたちが 気づくと気づかぬとにかかわらず
つねに わたしたちを 内包する 大きな存在が…☆




2007-10-02(Tue)

永遠のかなたから Part1

Star burst with open hand underneath

あなたは 私を必要としますか
私は そこにいます
あなたには 私が見えないけれど
私は 光です
それによって あなたは ものが見えるのです
あなたには 私の声が 聞こえないけれど
私は あなたの声で 話します

あなたは 私に 触れられないけれど
私は あなたの手にあって 働く力です
私は 働いています
あなたには 私の働き方は わからないけれど
私は 働いているのです
あなたには 私の仕事は わからないけれど
私の姿は 変わったものではなく
私自身 神秘な謎では ありません
あるがままの私を 知りたいのなら
心の奥底まで 静まって
自分の殻から 脱け出しなさい
そのとき 私がわかります
私が ただ感じられ 信じられます

                        J.D. フリーマン『永遠のかなたから』
                        日本教文社





“私はここにいます” というささやきは
あまりにも ひそやかな 声音なので
波立つ騒がしい心には 聴きとることができません
しんと 静まった心だけが その声を 気配を 感じることができるのです☆






2007-10-01(Mon)

魂の帰還−Swing Low, Sweet Chariot

red wagon wheel

かすかに揺れる やさしい馬車が
ぼくを迎えにやってくる
かすかに揺れる やさしい馬車が
天の彼方へ連れにくる

ヨルダン河の彼方に見えたのは
ぼくを彼方へ連れてく馬車に
後からつづく天使の群れ
天のふるさとへ昇っていく

馬車は迎えにきたけれど
もしも きみが先に着いたなら
まもなく行くと みんなに伝えてくれないか
馬車に運ばれ まもなく天へと帰るから

浮き沈みの多い人生だけど
馬車はそれでも やってくる
魂だって 天の片隅くらいはおぼえてる
馬車に運ばれ まもなく帰るよ 天のふるさとへ

生涯でもっとも輝かしい日
馬車が迎えにやってきて
イエスがすべての罪を洗い清めてくれるとき
馬車で天へと帰るとき
                             黒人霊歌
                             訳詩 ©2007Luminas


Swing low, sweet chariot,
Coming for to carry me home,
Swing low, sweet chariot,
Coming for to carry me home.

I looked over Jordan, what did I see?
Coming for to carry me home,
A band of angels coming after me,
Coming for to carry me home.

If you get there before I do,
Coming for to carry me home,
Tell all my friends I'm coming , too.
Coming for to carry me home.

I'm sometimes up and sometimes down,
Coming for to carry me home,
But still my soul feels heavenly bound,
Coming for to carry me home.

The brightest day that I can say,
Coming for to carry me home,
When Jesus washed my sins away,
Coming for to carry me home.
                            "Swing Low, Sweet Chariot"
                            Spiritual folk song




エリック・クラプトンのアルバムでおなじみの“スィング・ロウ,スィート・チャリオット”
預言者エリヤが火の戦車に乗って昇天する旧約聖書の一節を暗示しているともいわれます
魂の帰郷するその日 どんな迎えがきてくれるのでしょうか☆